“王の”“王家の”という高貴な形容詞を冠するローヤルゼリー。ここでは、その神秘的な力について、科学的な根拠を基に説明します。


暖房にあたっても、体がなかなか温まらない。特に手足の先が冷えているように感じる。または、靴下まで履いて布団にもぐりこんだのに、手足が冷たくて眠れない――このようなことはありませんか?心当たりのある方は、もしかしたら冷え症なのかもしれません。
冷え症とは、手足や腰などの耐えがたい“冷え”によって、日常生活で苦痛を感じている状態のことで、女性に多い症状です。「寒がり」と混同されがちですが、「寒がり」とは寒さに過敏な人のことで、重ね着をしたり、暖かい場所にいたりすれば体が温まりますから、「寒がり」イコール「冷え症」とは限りません。
これまで冷え症は、女性の中でも特に更年期の女性の不定愁訴のひとつとしてとらえられてきました※3 ,4。しかし、20代の女性や、学童期や思春期の女性にも冷え症が現れているとの報告もあること※5 ,6から、更年期だけにみられる症状ではないと考えられています。また、女性の薄着傾向や、夏場の強い冷房の影響によって、一年を通して悩まされる症状となっています。
さらに、冷えの苦痛のみならず、不眠、肩こり、便秘といった身体的な症状、だるさ、疲労感、集中力や注意力の低下、気分の変調といった精神的な症状にもつながることで、冷え症は、女性の日常生活の質を著しく低下させています。東洋医学では、多くの婦人病の元凶は冷えだと言っているくらいなのです※1 ,7。
しかし西洋医学において、冷え症は、生命を直接的に脅かすものではないことなどから、病気とは認められておらず、診断基準や治療方法が充分に確立されていません。同様に、冷え症を対象とした学術報告も極めて少ないのが現状です。
そのような中、愛媛大学大学院の山田典子氏らの研究グループは、質問紙による調査、手指の血流の測定、高感度のサーモグラフィによる手指の表面温度の測定など、冷え症の特徴をさまざまな面からとらえる試験によって、冷え症か否かを80 %以上の的中率で識別する方法を確立することに成功しました※8。これによって、冷え症に関する信頼性の高い研究が可能になったのです。
ローヤルゼリーは、疲労回復や老化防止といった効果があるとされ、さまざまな地域で伝承的に用いられてきました。近年の学術研究でも、更年期女性の疲労感や肩こりの軽減作用など、女性の健康に関する成果が報告されている※9 ,10 ,11ことから、山田氏らは女性の冷え症に対しても何らかの影響を及ぼすのではないかと考えられ、ローヤルゼリーの冷え症改善作用を調べられました。
山田氏らは、冷え症と診断された若年女性24名(平均年齢25.5歳)を、ローヤルゼリー低用量群(1.4g/日:生換算量4,200 mg/日相当)、ローヤルゼリー高用量群(2.8g/日:同8,400 mg/日相当)、ローヤルゼリーを含まない偽薬群の3群に8名ずつ振り分けて、試験食を2週間摂取してもらい、冷え症の改善作用を多角的な方法で評価しました※12。
まず主観的な評価として、摂取前後に、手や足、腰の感覚を「まったく温かくない」から「非常に温かい」までの程度で答えてもらいました。
その結果、偽薬群では、摂取前後で変化は認められませんでしたが、ローヤルゼリー低用量群および高用量群では、摂取前よりも摂取後の方が、手、足、腰が温かく感じることが明らかとなりました。
次に客観的な評価として、安静時の手指の表面温度をサーモグラフィによって測定したところ、低用量群は偽薬群に比べて著しく高く、高用量群も高くなる傾向が認められました。
また、摂取後に、緩和な寒冷ストレス負荷試験を行いました。これは、20℃の冷水に両手を1分間浸してから、速やかに水分をふき取り、サーモグラフィによって1分ごとに手指の表面温度を測定し、体温の回復の速さを調べるものです。
その結果、高用量群の皮膚の表面温度は、寒冷ストレス負荷後4分から11分まで、偽薬群に比べて著しく高く、速く回復することがわかりました(写真)。

以上の結果から、ローヤルゼリーが、冷え症を効果的に改善する食品であることが示されました。特に寒冷ストレスに対する抵抗性を高めるためには、高用量のほうが有効であると考えられます。 また、今回は若年女性を対象にした試験でしたが、中高年の女性の冷え症を改善するとの結果も報告されています※10 ,13。冷え症の改善は、前述のような冷えの苦痛を和らげるだけでなく、冷えによる健康障害を予防することから、ローヤルゼリーはさまざまな年代の女性の健康維持に役立つことが期待されます。