山田養蜂場運営の研究拠点「みつばち健康科学研究所」が発信する、情報サイトです。ミツバチの恵み、自然の恵みについて、予防医学と環境共生の視点から研究を進めています。

「健やかに」発刊録

プロポリスの優れた働きを検証1 酸化から体を守り、健康を維持!

前ページで述べたように、酸化は、人体にさまざまな悪い影響を及ぼします。“老化とは酸化すること”ともいわれ、動脈硬化を進行させる要因の一つも酸化です。
酸化を進めるのは活性酸素ですが、人には自然に備わった抗酸化システムがあり、酸化が制御されています。ところが、何らかの原因で活性酸素が増え、抗酸化システムのバランスが崩れることがあります。この状態を酸化ストレスといいます。
活性酸素を増やす要因は、「紫外線」「喫煙」「ストレス」「偏った食生活」「激しい運動」「運動不足」など。生活の中でこの要因を減らし、酸化を防ぐことが健康のカギとなります。
プロポリスには抗酸化力があることが知られています。下に紹介する研究では、プロポリスを飲用することで、運動による酸化ストレスが緩和されることがわかりました。

ブラジル産プロポリスの抗酸化作用を検証

プロポリスの優れた働きを検証2 危険な血栓ができるのを防ぐ!

血管を詰まらせ、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす直接の原因となるのは血栓です。人の血管は、加齢によって次第に柔軟性や弾力性が失われていきます。しかし、その速度をゆっくりにしたり、血栓がつくられないような状態にできれば、心筋梗塞や脳梗塞は防げます。
血液の凝固を促進するPAI-1という因子があります。動脈硬化、肥満、糖尿病、ストレス過多などにあるとき、PAI-1の血中濃度が上がり血栓ができやすい状態になることがわかっています。
そこで、PAI-1の産生や活性を調節することができれば、血栓症を予防できる可能性が高いと考えられます。
下に紹介する研究では、プロポリスと、その含有成分の「クリシン」に、PAI-1の産生を阻害する作用があることが確かめられました。

ブラジル産プロポリスの血栓予防作用を検証


\まだまだある!/ プロポリスの優れた作用の研究 ローヤルゼリーの高血圧に関する研究も紹介します。

研究1 抗ウイルス ブラジル産プロポリスがウイルスに対抗する仕組みの一部を解明

ブラジル産プロポリスは、どのような仕組みでウイルスの活性を抑えたり、風邪の回復を早めるのかを調べる試験が行われました。
ウイルスは他の生物の細胞[宿主(しゅくしゅ)細胞]に感染して増殖します。これに対抗するため、宿主細胞はI型インターフェロンを増加させます。しかし、I型インターフェロンが増えすぎると、細胞が過剰な炎症反応を起こし、細胞自身が傷ついてしまいます。そこで、ブラジル産プロポリスが過剰な炎症反応にどう作用するかを調べました。

試験方法

①ヒトの細胞にブラジル産プロポリスエキスを添加して1時間おく。②ウイルス感染の元となるRNAを人工的に合成して①に入れ、感染を疑似的に再現。③抗ウイルス機構にかかわるI型インターフェロンなどのタンパク質の量を測定。

結果

炎症によって現れるタンパク質の増加が抑えられ、また、細胞の傷つく程度も軽減されていました。この結果から、ブラジル産プロポリスが細胞の炎症を抑え、保護する働きにより、インフルエンザなどのウイルス性疾患を予防または症状を軽減する可能性が示されました。

炎症によって現れるタンパク質の増加が抑えられ、また、細胞の傷つく程度も軽減されていました。この結果から、ブラジル産プロポリスが細胞の炎症を抑え、保護する働きにより、インフルエンザなどのウイルス性疾患を予防または症状を軽減する可能性が示されました。

研究2 風邪 ブラジル産プロポリスの飲用が風邪の治りを早め、体のだるさを軽減

ブラジル産プロポリスの飲用が風邪の治りを早め、体のだるさを軽減20~69歳の59人の男女に、60日間にわたってブラジル産プロポリスエキスの入ったカプセル、またはプラセボ(※1)を飲用してもらい、二重盲検法(※2)による試験を実施。風邪の治りを早めることができるかを検証するとともに、風邪の自覚症状の程度が変化するかを調べました。

試験方法

被験者の59人を2グループに分け、一方のグループにはプロポリスエキス入りカプセルを、もう一方にはプラセボを60日間飲用してもらいました。その間、毎日日誌をつけてもらい、風邪の自覚症状の有無と、自覚症状がある場合は症状の程度を記入してもらいました。

結果

風邪が治るまでの日数は、プロポリス飲用グループはプラセボ飲用グループよりも平均1.3日短くなりました。

グラフ1 ブラジル産プロポリスによる風邪の治癒促進作用

また、「体のだるさ」の自覚症状も、プロポリス飲用グループのほうが軽くなることが確認されました。
この試験結果から、プロポリスが風邪の治りを早めること、症状を軽減してQOL(生活の質)を高める可能性が示されました。

研究3 虫歯 プロポリス水溶液で口をゆすいだあと唾液の中の細菌数が減少

ヒトの口の中の細菌に対するプロポリスの作用を調べるため、2つの試験が行われました。

試験1

試験管の培地に、プロポリスを0.002%~0.8%の濃度で含ませた後、虫歯の原因となる細菌(StreptococcusmutansStreptococcus sobrinus )を培養し、細菌数を調べました。

結果

プロポリス濃度が0.002%のときに弱い抗菌作用がみられ、0.4%以上の濃度ではほぼ完全に増殖が抑制されていました。

グラフ2 菌の増殖に対するプロポリスの作用

試験2

10人の学生にプロポリス水溶液10mlで90秒間口をゆすいでもらい、10分後と60分後の唾液内の全菌数と S.mutans 数を測定しました。

結果

プロポリス使用前と比べ、全菌数と S.mutans 数は10分後の唾液で減少し、60分後は10分後よりわずかに増えているものの、抗菌作用が続いていることがわかりました。

グラフ3 口中の菌増加抑制

ローヤルゼリー研究 高血圧 ローヤルゼリーペプチドを12週間飲用最高血圧と最低血圧がともに低下

高血圧は、日本人に多い病気ですが、近年、血圧を改善する作用のあるペプチドがあることがわかりました。ローヤルゼリーにもペプチドが豊富に含まれているため、ローヤルゼリーの飲用が血圧に作用するかどうかを調べる試験が行われました。
被験者には血圧が高めの人(正常高値血圧者および軽症高血圧者でいずれも未治療)を集め、2つのグループに分けてプラセボ(※1)を用いた二重盲検法(※2)による試験を行いました。
一方のグループにはローヤルゼリーを、もう一方のグループにはプラセボを、12週間飲用してもらいました。
被験者には、毎日同じ時刻に飲用することを除いて、それまでの食生活、喫煙量、運動などの日常生活は変えないように過ごしてもらいました。
飲用開始の2週間前から、2週間ごとに全員の血圧を測定しました。
プラセボを飲用したグループは、最高血圧、最低血圧ともに変化はみられませんでした(グラフの①)。

一方、ローヤルゼリーを飲用したグループは、飲用開始10週間後と12週間後に、最高血圧と最低血圧の両方が有意に低下しました(グラフ4の②)。

グラフ4 正常高値血圧者の推移

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