山田養蜂場運営の研究拠点「みつばち健康科学研究所」が発信する、情報サイトです。ミツバチの恵み、自然の恵みについて、予防医学と環境共生の視点から研究を進めています。

蜂の子 明らかになる健康機能~最新研究ダイジェスト

蜂の子は世界各地で、郷土料理の素材として広く愛用されています。さらに近年、その健康効果として、「耳の聞こえによい」という情報が広まっています。ここでは、信頼性のある科学的な手法で行なわれた最近の研究成果を、ダイジェスト版でお伝えします。

蜂の子の「聴力・耳鳴り改善」に関する研究データ

蜂の子が耳鳴り・聴力レベルに与える影響

耳鳴りをともなう難聴患者60名を無作為に2群に分け、一方には「酵素分解された蜂の子(180mg/カプセル、4カプセル/日)」を(以下、蜂の子グループ)、一方には「酵素分解蜂の子を含まないプラセボ(偽薬)」を(以下、プラセボグループ)、12週間摂ってもらいました。12週間の摂取の前後には問診、聴力検査、血液検査を実施しました。
試験食の摂取後に問診にて耳鳴りに関する自覚症状を尋ねたところ、蜂の子グループでのみ、“耳鳴りから逃れられないかのように感じる”“全く耳鳴りを制御できないと感じる”“耳鳴りのせいでうつになる”といった抑うつ感に関する自覚症状が、摂取前よりも軽くなっていることがわかりました。このことから蜂の子の摂取は、耳鳴りに伴う不安や苦痛を和らげることがわかりました。

さらに聴力検査の結果、蜂の子グループでは、試験食の摂取後に、より聴こえやすい方の耳(良聴耳)で、2,000 Hzおよび4,000 Hzにおける聴力の回復がみられました。一方、プラセボグループでは、より聴きづらい方の耳(難聴耳)で2,000 Hzにおける聴力レベルが低下し、良聴耳でも低音域における聴力レベルが低下していました。このことから、蜂の子には時間経過による聴力の低下を予防し、さらに回復させる効果があることが明らかとなりました。特に2,000~4,000 Hzは、“か”“さ”“た”などの子音に当たる周波数であるため、蜂の子は、この音域を聴き取りやすくすることによって、日常会話をスムーズにすることが期待できます。

また、血液検査から、蜂の子グループでは、ストレス時に分泌されるホルモン「コルチゾール」の分泌が低下していることがわかりました。
今回の試験で、酵素分解蜂の子の摂取によって聴力が改善した背景には、こうしたコルチゾールの低下も影響していると考えられます。コルチゾールは加齢によっても増加するため、加齢とともに進行する難聴に対しても予防的な効果を発揮する可能性があります。
この研究によって、蜂の子には、ストレスホルモンのバランスを整えて、耳鳴りにともなう不安や苦痛をやわらげるとともに、聴力を回復させる効果があることがわかりました。

今回の摂取期間は12週間でしたが、さらに長期間摂取し続けることによって、より高い回復効果が見られるかもしれません。耳鳴りには危険な病気が潜んでいることもありますので、まずは医師の診察を受けることが重要であることは言うまでもありませんが、蜂の子が、耳鳴りや難聴に悩む人の生活の質の改善に役立つことも期待できます。

蜂の子が聴力レベルに与える影響

蜂の子が聴力レベルに与える影響

Ear Hear. 2012 May-Jun;33(3):430-6.)

みっち&ハチロー博士と わかりやすく学ぶ 蜂の子