山田養蜂場運営の研究拠点「山田養蜂場 健康科学研究所」が発信する、情報サイトです。ミツバチの恵み、自然の恵みについて、予防医学と環境共生の視点から研究を進めています。
古くから、安全な天然の油脂分として使われてきた「ミツロウ」。みっちのクレヨンをきっかけに、ハチロー博士の解説が始まります。
みっち: | 今とは違って、昔は電気の代わりにロウソクが灯りだったんでしょ?っていうことは、ミツロウもやっぱり昔から使われていたの? |
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ハチロー博士: | うん。古代エジプト時代から使われていたという記録がある。いろいろな使われ方をしていたようだけれど、歴史的には、ミツロウが通貨になった時代もあるほど、とても貴重なものだったんだ。 |
ミツロウがヒトに使われた歴史としては、エジプト王朝時代の紀元前4200年頃に、ミイラの保存に使われていた記録があります。また、紀元前100年頃には、亜麻の撚糸にミツロウなどを加えたものが、灯明として使われていました。
そして5~15世紀ごろには通貨として使われたこともあったようです。火にかけると溶けてしまう通貨ですが、ミツバチが作り出す天然のろうは現在の金銀に匹敵するほど、貴重なものだったのでしょう。
みっち: | わたしたちの祖先は、ミツロウを大切にしていたのね。 |
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ハチロー博士: | 養蜂業が発達すると、ある程度の量が確保できるようになったから、さまざまな工業製品に活かされるようになったんだ。安心して使える天然の乳化剤として、化粧品にも使われているよ。 |
みっち: | ミツロウって、身近なものにたくさん使われているのね。 |
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ハチロー博士: | ちなみにミツロウは、巣からはちみつを採取したあと、巣を加熱して溶かすことで取り出すんだ。 |
みっち: | そうなのね!ミツバチさん、ありがとう!このクレヨンも、ミツバチさんからの贈りものなら、なお大事に使わなくちゃ。 |