“王の”“王家の”という高貴な形容詞を冠するローヤルゼリー。ここでは、その神秘的な力について、科学的な根拠を基に説明します。
社会のシステムや生活様式の急激な変化に伴い、うつ病を含むストレスを原因とした感情障害患者は増加の一途をたどっています。厚生労働省発表の、「平成20年患者調査の概況」によると、感情障害患者数は約100万人にものぼり、12年間で約60万人も増えたと推計されています*1。今や精神疾患の対策は、社会全体にとって重要な課題なのです。
精神疾患は心の病気と言われます。では、心とは何でしょうか。脳の働きの一部であることは間違いありませんが、すべてを脳の機能から説明できるわけではありません。精神疾患も同様に解明されていないことがたくさんあり、その定義や原因、「健常」と「異常」の境はどこにあるのかなどという問題について、充分な解答は得られていないのです。
そのような背景もあり、精神疾患にはさまざまな治療法が用いられています。一般的に行われている治療法は薬物療法ですが、カウンセリングや認知行動療法、自律訓練法などの精神療法を行うことで、患者本人の考え方や行動パターンを変えていく治療法もあります。
まず、不安を克服する効果を調べるモデルを4グループに分け、ひとつはローヤルゼリーを与えないグループとし、残りのグループに100 mg、300 mg、1,000 mg/kgのローヤルゼリーをそれぞれ与えたところ、投与量が多いほど不安が克服されたことを示す行動が増えました。特に1,000 mgのローヤルゼリーを与えられたグループと与えられていないグループとの差は、統計的に有意な値となりました(グラフ青参照)。14日間連続して投与した場合にはさらに顕著な効果が現れ、3グループとも与えられていないグループと比べて、統計的に有意な差を示しました。つまり、不安が、ローヤルゼリーによって解消されたと言えます。
次に強迫性障害に対する作用を調べました。不安克服の結果と同様に投与量が多いほど、強迫行為が少なくなる傾向も見られました。また、この実験でも、1,000mgのローヤルゼリーを与えたグループと与えていないグループとの差が、統計的に有意な値となりました(グラフ赤参照)。このことから、ローヤルゼリーは強迫性障害を克服する作用を持つ可能性が考えられました。
以上の試験から、ローヤルゼリーは不安や強迫行動を克服する作用を持つ物質である可能性が示唆されました。